生産統括部は、社外環境の変化を含む様々な視点で生産本部の活動を企画立案し、目的を達成するために必要なミッションを遂行しています。業務遂行の上で原点となっているのは、入社して最初の3年間を過ごした生産技術部での経験。技術開発部が設計した製品や新たな素材のアイデアを、実際に形にするための生産設備を作る仕事です。印象に残っているのは、押出機を使ったマットレスの生産ですね。マットレスって場所によって体重のかかり方が違うので硬さもそれに合わせて変えたいんですが、これまでの生産方法ではそれを実現するのは難しい。場所ごとに素材の構造を変えることで対応できないかと100回以上試行錯誤して、生産設備の一部を自分で設計したりもしました。「どうしたら作れるか」というモノづくりの基礎を経験できたことは、その後の仕事においても基盤になっていますね。
生産統括部に異動して現在担当しているのは、生産計画を精緻化するためのシステム開発プロジェクト。これまでは、各支店の営業担当から「来月はこの製品がこれぐらい売れそうだ」という情報を集めて、それを元にいつまでに何個作る必要があるのかを判断していました。このやり方では、営業側も生産側も経験や勘に頼らざるを得ないので、どうしてもバラつきが出てしまいます。そこで、AIを駆使して今までの販売実績から今後どれぐらい売れるかを予測する需要予測機能を検討中です。生産計画の修正が減れば現場も楽になりますし、データを見える化して正確にジャッジできるようになれば収益性の向上にも繋がります。経営に直結するところなのでやりがいは大きいですね。私自身もそうだったように、技術職採用は設計を希望する方が多いのですが、生産統括部や生産技術部の醍醐味についても知ってもらえれば非常に嬉しく思います。