睡眠研究所
第35回睡眠環境学会学術大会で奨励賞を受賞
2026年9月11日・12日に滋賀県大津市の大津市民会館・大津公民館で開催された第35回睡眠環境学会学術大会にて、パラマウントベッド睡眠研究所は計4件の研究発表を行いました。このうち、パラマウントベッド睡眠研究所の塩貝が筆頭で発表した「不規則勤務者に対する自律神経調整・ 睡眠改善プログラムの実践効果に関する報告」が奨励賞を受賞しました。同賞は、学術大会において優れた研究発表に対して授与されるものです。
「不規則勤務者に対する自律神経調整・睡眠改善プログラムの実践効果に関する報告」
(筆頭発表者:塩貝)
鉄道会社の不規則勤務者40名をA群(自律神経調整プログラムと睡眠改善プログラム実施)20名と B群(自律神経調整プログラムのみ)20名の2つの群にランダムに分けて、アテネ不眠尺度と睡眠計測データによる睡眠変数に実施前後の2週間で変化があったかを2元配置分散分析を用いて検証しました。
自律神経調整プログラムは、生活実践項目(①1日3回食べる②1日1回発酵食品をとる③よく噛んで食べる④こまめに水分補給する⑤1:2呼吸法⑥胸郭ストレッチ⑦湯船につかる⑧3行日記)の中からできる項目を実施してもらい、睡眠改善プログラムは計測した睡眠データに基づいて睡眠カウンセリングを実施しました。
分析の結果、覚醒時間や睡眠効率に交互作用があり、睡眠改善プログラムを受けていたA群のみに覚醒時間の減少や睡眠効率の増加がみられたため、その有無が睡眠改善に影響を与えた可能性が示唆されました。
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「不規則勤務者に対する自律神経調整・ 睡眠改善プログラムの実践効果に関する報告」について発表
「発酵温浴が睡眠に及ぼす影響についての検討」
(筆頭発表者:塩貝)
電気やガスを使わずヒノキのおがくずの発酵熱のみを利用した女性専用の温浴サービス発酵温浴nifu(株式会社テーブルカンパニー)に2025年8月から10月に来店し、調査内容を理解して同意してくださった20代から50代の女性90名に、 温浴施設で温浴前と温浴直後、自宅で翌朝に睡眠や体調に関するアンケートへの回答を依頼しました。各アンケートは 各参加者につき1回分の入浴についてのみとし、QRコードを読み取り、Microsoft Formsを用いて実施しました。
その結果、睡眠改善の目的で来店している顧客は1割未満でしたが、3人に2人ほどに不眠の疑いがあることが分かりました。また来店時間に関わらず、回答者の97%が入浴当日の睡眠改善を実感しており、中途覚醒の減少や眠りの質の向上、寝つくまでにかかった時間の短縮、目覚めの良さなどが報告されました。

「発酵温浴が睡眠に及ぼす影響についての検討」について発表
「ランニング習慣が睡眠変数に与える影響 一般成人を対象とした体振動計を用いた後ろ向き研究」
(筆頭発表者:井上)
Active Sleep ANALYZER(以下ASA)を日常的に使用している30~50代を対象に、ASAにより計測された2025年9月の睡眠データを用いて、ランニング習慣の違いが睡眠に及ぼす影響について検討しました。月8日(週2日)以上ランニングを実施している方を「ランナー群」、30分以上の運動習慣が週1日以下の方を「一般群」とし、性別および年代別に比較を行いました。
その結果、ランナー群では一般群に比べて、40代および50代の男女において、寝つくまでにかかった時間が有意に短いことが確認されました。また、40代・50代男性では、中途覚醒時間が短く、睡眠効率が有意に高い結果が認められました。さらに、すべての性別・年代において、ランナー群は一般群と比べて睡眠中の心拍数が有意に低い結果となりました。
これらの結果から、ランニング習慣は、入眠のしやすさや睡眠の維持など睡眠の質を高める可能性が示唆されました。

「ランニング習慣が睡眠変数に与える影響 一般成人を対象とした体振動計を用いた後ろ向き研究」について発表
入眠時背上げが睡眠変数および呼吸状態に与える影響 中等症以上の閉塞性睡眠時無呼吸が疑われる集団を対象とした後ろ向き研究
(筆頭発表者:井上)
2025年10月~12月に電動ベッドとActive Sleep ANALYZER(以下ASA)を使用しており、ASAから算出される呼吸イベント指数により中等症以上の睡眠時無呼吸症候群(OSA)が疑われる130名を対象に、ベッドの背上げが睡眠や生理指標に及ぼす影響について検討しました。
解析では、同一人物について、背上げ角度0度と10度以上の場合の睡眠時間、睡眠効率、、寝つくまでにかかった時間、呼吸数、心拍数、呼吸イベント指数などを比較しました。
その結果、背上げ角度を10度以上にした場合、背上げ0度の場合と比べて睡眠時間と就床時間が有意に長くなり、睡眠効率が有意に高く、寝つくまでにかかった時間が有意に短くなることが認められました。 また、呼吸イベント指数は背上げ10度以上で有意に低い結果となりました。これらの結果より、睡眠時無呼吸症候群(OSA)のリスクが高い方では、入眠時に背上げ角度を10度以上に設定することが、睡眠の質や呼吸状態の改善につながる可能性が示唆されました。

「入眠時背上げが睡眠変数および呼吸状態に与える影響 中等症以上の閉塞性睡眠時無呼吸が疑われる集団を対象とした後ろ向き研究」について発表

