眠りSCANの研究


「眠りSCAN」による睡眠可視化の新しい挑戦
私たちは、「睡眠」は食事や運動と同じく、人間の健康にとって不可欠な「生活の基盤」と考えています。
日中に適度な活動を行い、夜間にしっかりと休息をとることは、体力・心身の回復・生活の質(QOL)の維持において極めて重要です。
しかし、医療現場や高齢者施設などでは、患者様や利用者様の睡眠を客観的に継続計測することは簡単ではありません。
これまで多くの医療・介護施設では、毎朝の聞き取り(問診)や夜間の巡回・見回りに依存することが多く、そこには以下のような課題がありました。
これまで多くの医療・介護施設で抱える課題
- ●ご本人が正確な睡眠時間や睡眠状態(夜中に目が覚めるなど)を記憶・報告できないことがある
- ●問診だけでは主観に大きく左右され、客観データとしての信頼性に限界がある
- ●夜間見回りは職員の負担が大きく、しかも見回りによる刺激で患者様や利用者様が目を覚ましてしまうこともある
私たちは、「装着することなしに」「日常のベッド環境の中で自然な睡眠を測定する」ことが求められていると考えました。そしてそれが、当社の「眠りSCAN」開発の原点でした。

自然な睡眠を捉える非装着型センシング技術
「眠りSCAN」は、身体に何も装着することなく、ただベッドに寝ているだけで体動(寝返り、心拍、呼吸など)を検出できるセンサーです。
マットレスや敷布団の下に敷いて、寝返りなどの大きな体動から、胸部のごく微細な呼吸や心拍にともなう体動まで検出できるよう設計されています。
眠りCONNECTによる進化

さらに、2023年9月には、クラウド型見守り支援システム「眠りCONNECT」の提供を開始しました。
「眠りCONNECT」は、睡眠データをクラウド上で一元管理し、覚醒・離床・起き上がりなどのベッド上の入居者の状態をリアルタイムモニターで表示。
日中・夜間に適したケアプランの検討に役立てられるほか、日誌データやレポートをケアの改善・効果検証に利用できます。さらには日誌データをAIで自動分析する機能も追加し、より幅広い現場での導入が進んでいます。
最新の機能と活用の展開

当社の見守り支援システムは、眠りCONNECTにより、現場のケアや業務改善の支援へと活用の幅が広がっています。
施設での夜間巡回の最適化、職員の巡視負荷の軽減等、ケア現場での効果も報告されています。
