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HISTORY 医療用ベッドのパイオニア、パラマウントベッドの電動ベッド技術開発の歴史

高齢者施設向けベッド[エスティアシリーズ]

医療の高度化とさらなる高齢化への対応

オール電動ICUベッドKA-890の画像 オール電動ICUベッド KA-890

1987

集中治療室(ICU)用として初めて
背あげなどを全電動化。[オール電動ICUベッド KA-890]

1987年、パラマウントベッドは医療の高度化に対応するオール電動ICUベッド[KA-890]を開発、発売しました。集中治療室(ICU)用として、背あげなどポジション操作をすべて電動で行うのはこの[KA-890]が初めてです。電動操作は、手元スイッチまたはフットボードのナースコントロールパネルのいずれでも行うことができ、背あげのほか、膝あげ、ベッドの高さ調節や両展伸も可能です。また、ボトムの下に取り付けられた前後左右にフリースライドするカセッテトレイにより、患者がベッドに寝たまま胸部から腹部にかけてのX線撮影もできるなど、ICUで求められるさまざまな機能を搭載しました。
※1987年3月、木村寝台工業株式会社は製品ブランド名である「パラマウントベッド」をとって、パラマウントベッド株式会社に商号変更しました。

1990

意匠をオーダーメイド感覚で選べる
初の高齢者施設向けベッド。[エスティアシリーズ]

1989年に発表された「高齢者保健福祉推進十か年戦略(ゴールドプラン)」に基づいて、多くの特別養護老人ホーム、老人保健施設が整備されることになったため、当社はこれらの高齢者施設で望まれる居住環境を提案できるベッドや家具の開発に取り組みました。1990年に発売した[エスティアシリーズ]は、プラスチックの押出し成形パネル採用により、本体の機能、ボードパネルおよびサイドパネルの組み合わせで352通りの機種からオーダーメイド感覚で選べ、居住環境の向上に資するデザイン性の高さによって発売早々から反響を呼び、全国の施設に納入されました。施設向けの製品では、エポックメーキングな製品となりました。※高齢化が世界に類例のない速さで進むなか、1989年12月に定められた政府戦略。平成11年度(1999年度)末までに特別養護老人ホーム24万床、老人保健施設28万床を設置するなど、個々に目標数値が設定されました。

エスティアシリーズの画像 エスティアシリーズ
楽匠の画像 楽匠

1993

ずれを軽減する「キューマライン」で
在宅介護用ベッドを革新。[楽匠]

1991年10月、ゴールドプランの発表を受けて木村憲司社長(1991年4月就任)直属のベッド開発チーム「ゴールド’92プロジェクト」が発足しました。開発チームは開発部門にかたよらず、開発、製造、営業、アフターサービス、総務などの部門から9名を選抜しました。プロジェクトの活動は、まず従来の開発手法にこだわらず、在宅介護の実態調査をはじめ、さまざまなリサーチを行い、ユーザーの潜在ニーズを掘り起こすことから始まりました。そして企画段階から設計、生産準備、販売準備、量産、販売アフターサービスに至る7つの段階を一貫して検討しました。こうした取り組みのすえ、1993年に生まれた在宅介護用ベッド[楽匠]は、当社の製品開発の歴史に画期をなすものでした。最大の特徴は、マットレスを支える連結ボトムが、背あげと同時に身体にそって伸びる新機構「キューマライン」を搭載したことです。この機構によって、背部や脚部をあげたときの身体のずれや圧迫感を大幅に軽減しました。また、車椅子や介護リフトがベッドにぴったり寄せられるようサイドフレーム中央部をカットしたり、ベッドの下や背の裏側のセンサーに接触すると自動停止する「はさまれ防止装置」を搭載するなど、在宅介護を意識した独自の機能が盛り込まれています。また、[アウラ電動ベッド]以来の開発コンセプトを踏襲し、搬入・組立が容易になるよう5つの梱包とし、組立は工具なしでできるようにしました。

Column

マットレスの歩み①
ベッドの動きに追従する新素材のマットレス

背や膝のボトム面の角度が調節できるギャッチベッドの普及により、構造上折れ曲がらないパームピアスマットレスは徐々に時代遅れとなりつつありました。そこでスプリングマットレス以外で、ボトム面の動きに追従性のよいマットレスが要望され、1981年に[チェッカーマットレス]を発売しました。芯材として新たに開発した発泡ポリエチレンをウレタンフォームで包みました。さらに1988年、リサイクルしやすいポリエステルを芯材とする[パラケアマットレス]を開発しました。シート状にしたポリエステルとES繊維を上下方向に連続屈曲させ波状構造にしたもので、立ちあがる際に手をついても安定する硬さと、ギャッチベッドのボトムの動きに追従できる柔軟性を併せ持っています。さらに難燃化が図られ、洗濯も可能かつ防菌・防カビ加工も施されています。

パラケアマットレスの画像 パラケアマットレス