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HISTORY 医療用ベッドのパイオニア、パラマウントベッドの電動ベッド技術開発の歴史

当社千葉工場建設の様子(1965年)

主要部品や生産方法において、独自技術を確立

初のベッド専用モーターの画像 初のベッド専用モーター

1969

心身のストレスを減らすため、
音や振動の小さい専用モーターを開発。[ベッド専用モーター]

当時、電動ベッドに使用していた汎用モーターは音や振動が大きく、取付方法も複雑でした。そこで1968年、日立製作所と共同でベッド専用モーターの開発に着手しました。モーターでは歴史の古い日立製作所も電動ベッド用モーターは初めての経験でした。木村寝台工業は、技術者を日立製作所の工場へ派遣し、テストを繰り返しながら実用化を目指しました。苦心を重ねたすえ、翌1969年に小型・軽量・小電力、しかも音や振動も小さい焼損防止付の特殊ギヤードモーターの開発に成功しました。このモーターは、1973年に自社開発の高性能モーターに置き換えられるまで、約4年にわたってさまざまなベッドに搭載され、電動ベッド普及に大きく弾みをつけました。

1972

独自の生産方法を確立することで
デザイン性や清拭性を飛躍的に向上。[KA-500シリーズ]

1972年1月、医療施設向けベッド[KA-500シリーズ]を発売しました。主要部品は当社オリジナルで、木村寝台工業の生産技術を結集して一から作りあげたベッドです。とくに大型プレスを駆使した一体成形のボトムやサイドフレームは粉体塗装を採用したことと相まって、従来品に比べて耐久性やデザイン性を格段に向上させただけでなく、ベッドメーキングやベッドの清拭も容易にしました。また、電動ベッドのモーターは日立製作所と共同開発した専用モーターを搭載し、その後も改良を加えています。[KA-500シリーズ]は、折からの新設医大ブームに乗り、大学病院をはじめ基幹病院での採用が相次ぎ、エポックメーキングな製品として当社の製品開発の歴史に刻まれました。※エポキシ・ポリエステルパウダー(粉末状塗料)を静電作用で塗面に付着させ焼き付ける塗装方法。従来の溶剤型塗装に比べて、摩擦・衝撃に強く傷がつきにくいうえに、耐薬品性に優れています。ベッドのような大型製品に粉体塗装を採用したのは当社が最初であり、その成果は塗装および塗料学会で紹介されるなど、パラマウント・ブランドの品質について大いに評価を高めました。

鋼板ボトムを採用したベッド(KA-500) 鋼板ボトムを採用したベッド(KA-500)